センター概要
センター長挨拶
「いわてこどもケアセンター」は、2011年に発生した東日本大震災・津波の後、被害を蒙った多くの子どもたちやその保護者の方々を支援する目的で、2013年に岩手医科大学矢巾キャンパスの一角に開設されました。本センターが現実のものとなった背景には、震災以前から岩手医科大学で児童精神医学・医療を実践していた八木淳子副センター長の構想を中核として、県の方々や関係者の努力が積み重ねられ、日本赤十字社を通じてクウェート国の理解と支援をいただいたことがあります。
以来、センターは紫波郡矢巾町に高規格の外来・相談拠点を持ちつつ、宮古、釜石、気仙(大船渡)にブランチを設置して支援体制を構築し、今日まで維持してきました。スタッフは多職種で構成され、副センター長のリーダーシップのもと、日々こころのケアを中心とする業務に邁進しています。
本センターが、当初からもっとも重要視してきたのは、被災関連のこころの問題への対処でしたが、同時に、被災以外の要因でこころの問題を抱える子どもたちにも受診の機会を提供し、沿岸と内陸部の児童精神科医療を充実させることにも力を入れてきました。
これからも、スタッフ一丸となって未来を担う子どもたちへの支援を継続していきたいと考えています。
2023年4月
いわてこどもケアセンター
センター長 酒井 明夫
事業概要詳細
いわてこどもケアセンターって?
宮古・釜石・大船渡の県立病院3ヶ所で相談事業を行っています。
※医療機関ではありません
- 「子どものこころの問題を相談したいけど…」
- 「うちの子は対人関係が苦手?」
- 「落ち着きがなくて気になる」
- 「受診するかどうか悩んでいる」
- 「学校へ行けずお休みが続いている」
などなど・・・こんな時は
必要な機関と連携していきます
- 宮古ブランチ
- 岩手県立宮古病院 毎週月曜日 10:30~15:30
- 気仙ブランチ
- 岩手県立大船渡病院 毎週水曜日 10:30~15:30
- 釜石ブランチ
- 岩手県立釜石病院 毎週木曜日 10:30~15:30
完全予約制 のため事前にお電話でご予約ください。
岩手医科大学 019-651-5111 (代表)
※交換が出ますので、内線5550とお伝えください。
岩手医科大学 019-651-5110 (ダイヤルイン)
※音声が流れますので、内線5550をプッシュしてください。
≪受付時間≫
土日祝日を除く月曜日から金曜日 9:00~17:00
沿革
日時 | 主な出来事 |
---|---|
平成25年5月2日 | 〇東日本大震災後の中長期の子どもの心のケアの拠点として、岩手医科大学が岩手県から事業受託し、「いわてこどもケアセンター」が開設された 〇クウェート国大使および岩手県知事、日本赤十字社 東日本大震災復興支援本部長ご出席のもと「クウェート国との友好記念プレート除幕式」開催 開設記念講演会「子どもと家族を支援するために」および、施設内覧会開催 |
平成25年9月 | 支援医師による発達ドック開始 |
平成26年5月 | いわてこどもケアセンターに全国医学部長会議による支援医師派遣開始 |
平成27年9月 | 発達障害家族教室の取り組み開始 |
平成28年5月 | 4月14日に熊本地震発生 いわてこどもケアセンター山家医師が岩手県DPATの一員として、熊本地震被災地での 支援活動に従事 |
平成28年5月 | ペアレントプログラム講座開始 |
平成28年9月 | 8月に起きた台風10号により甚大な被害を受けた岩泉町や宮古市を中心に、被災地視察とニーズ調査 |
平成30年4月 | 岩手県が子どもの心の診療ネットワーク事業(厚生労働省事業)を開始 岩手医科大学に事業委託され、岩手医科大学附属病院を拠点病院として、いわてこどもケアセンターが運営 |
令和1年9月24日 | ○岩手医科大学附属病院の矢巾移転に伴って、同病院に児童精神科を開設 いわてこどもケアセンターの外来診療は児童精神科外来に移管され、「子どものこころ病棟(18床閉鎖病棟)」も新規開設 ○いわてこどもケアセンターは沿岸地域(沿岸12市町村、住田町)での「相談支援」「啓発活動・研修」「研究・人材育成」の事業を継続 |
令和2年11月 | 児童精神科外来が沿岸3地域(宮古・釜石・大船渡)での遠隔診療を開始 並行していわてこどもケアセンターで被災地診療支援プロジェクトを立ち上げ、沿岸地域での支援体制構築のための相談支援を実施 |
令和3年7月 | 第22回東北児童青年精神医学会の開催事務局 |
令和3年10月 | 第126回日本小児精神神経学会の大会長を八木淳子副センター長が務めた 学会特別企画としていわてこどもケアセンターとの共催で市民公開講座をWebで開催 (講師 信州大学 本田秀夫先生) |